沈黙の臓器『腎臓』の仕組みと働きとは?

「沈黙の臓器」の一つと呼ばれる腎臓。血液をきれいにする、体内のバランスを保つなどとても大切な役割を担っています。腎臓とはどんな臓器なのか、どんな働きをしているのかを分かりやすく説明します。

腎臓の中はどうなっている?

腎臓は腰のあたりにある臓器で、左右対称に2つあります。 そらまめのような形をしていて、大きさは握りこぶし程度。重さは120~160gでリンゴ1個分ほどです。腎臓は、「腎動脈(じんどうみゃく)」「腎静脈(じんじょうみゃく)」「輸尿管(ゆにょうかん)」がつながっています。

腎臓では、腎動脈から汚れた血液が入り、腎静脈からろ過されてきれいになった血液が出ていきます。ろ過された老廃物は、輸尿管を通って、膀胱(ぼうこう)に運ばれます。この「ろ過」は腎臓の中にある「ネフロン」と呼ばれる組織で行われています。

「ネフロン」は腎臓の中に、約100万個集まっており、「糸球体」「ボーマン嚢(のう)」「尿細管(にょうさいかん)」でできています。「糸球体」は、血液をろ過して老廃物を含んだ原尿(尿のもととなるもの)を作ります。
「ボーマン嚢」は糸球体を取り囲む袋のような組織です。
「細尿管」はボーマン嚢につながる細長い管で、原尿を再吸収する働きをしています。たんぱく質やグルコース・アミノ酸・ビタミンなどの必要な成分を再吸収されたのちに残ったものが輸尿管・膀胱を通して「尿」として捨てられます。
実は、尿として排出されるのは、原尿の1%である1.5リットル程度。原尿は1日150リットル作られているのです。

腎臓はどんな働きをしている?

腎臓の働きは大きく3つに分けられます。
1つ目は「血液をきれいにする」、2つ目は「体内環境のバランスを保つ」、3つ目は「ホルモンの分泌と調節をする」働きです。

1. 血液をきれいにする

血管は全身に張り巡らされていて、血管を通る血液は、体の隅々に栄養素や酸素を運ぶとともに老廃物を回収しています。
腎臓は全身をめぐってきた血液から老廃物などを取り除き、血液をきれいにするいわばフィルターのような働きをしています。老廃物は、尿として体の外に排出されます。きれいになった血液は、腎静脈を通って再び心臓へ送られます。

2. 体内環境のバランスを保つ

人間の体の60%は水分でできています。
腎臓は、体内の水分量と、体液に含まれるナトリウム・カリウム・リン・カルシウム・マグネシウムなどの電解質の量を調節しています。
体の水分や電解質は、多過ぎても少なすぎても悪影響が出てしまいます。 腎臓では、体液の濃度が高ければ水の吸収を増やして濃度を薄め、体液の濃度が薄ければ水の吸収を減らして濃度を高め、再吸収される水の量を調整することで体液の濃度を一定に保つ働きをしています。この働きにより体内環境のバランスが保たれているのです。

腎臓の働き


3. ホルモンの分泌と調節をする

腎臓には主に「レニン」という酵素や「エリスロポエチン」というホルモンをつくるはたらきがあります。「レニン」は、血液をあげる作用をもつホルモンをつくるのに欠かせない物質で、血圧を一定に保つ手助けをしています。「エリスロポエチン」は、骨髄に働きかけて赤血球をつくることを促します。

その他に、骨を丈夫にするための「活性型ビタミンD」をつくる働きもあります。活性型ビタミンDの作用により、カルシウムが体内に吸収されるのです。

腎臓が悪くなるとどうなる?

腎臓の機能が低下すると、体には様々な問題が起こります。 代表的なものでは次のようなものです。
  • ・老廃物のろ過ができなくなる

    体に必要なものまで尿として排出されてしまったり(たんぱく尿)、老廃物や毒素がうまく排出できずに体内にたまってしまったりします。その結果、吐き気や頭痛、尿毒症を起こす場合もあります。

  • ・むくみや疲れがでる

    腎臓の機能が低下し、本来取り除かれるべき老廃物や塩分が取り除かれずに血液中に残ったままになってしまいます。老廃物が血液中に残っていることで、血液循環が悪くなり、むくみにつながります。

  • ・血圧があがる

    血液を一定に保つための「レニン」がつくられなくなると、血圧を一定に保つことができず、高血圧になる傾向があります。高血圧は、脳卒中や心疾患のリスクも高めてしまいます。

  • ・貧血になる

    腎臓の機能が低下し、「エリスロポエチン」がつくられなくなると、十分な赤血球がつくなられなくなります。それにより、血液中の酸素の運搬がうまくできずに貧血になりやすくなります。動悸やめまい、倦怠感などの症状を引き起こします。

  • ・骨が弱くなる

    活性型ビタミンDが少なくなると、カルシウムがうまく吸収されません。その結果、骨が弱くなるなどの症状が出てしまいます。加齢などの骨量の低下と合わさり、骨粗しょう症を進行させてしまう場合もあります。

  • 腎臓は「沈黙の臓器」といわれている一つで、自覚症状は現れにくいものです。定期的に健康診断をうけ、腎臓の機能が低下していないかを確認し、検査をしておくことが大切です。

まとめ

「沈黙の臓器」の一つと言われる腎臓。体の老廃物の除去や、体内環境のバランスの調節、血圧・骨・血液に関する働きなどとても大切な役割を担っています。腎臓の機能により、血液がきれいな状態を保ち、健康に過ごすことができるのです。

監修

  • 監修:鈴木久美子(管理栄養士)
  • 株式会社メディカルフーズ(宅配療養食専門「食と健康社」)
  • 給食提供会社での勤務、病院での栄養指導、人工透析クリニックでの人工透析食の献立作りなどの経験を経て、平成18年にメディカルフーズを設立。腎臓病食や糖尿病食を中心とした手作りの療養食の献立監修を行う。

商品紹介「食と健康社

6食・8食など、まとまった食数を冷凍状態で宅配便にてお届けします。必要なときに電子レンジで解凍してお召し上がりいただけるので、冷凍庫にストックしておいていただくことで、日々の食事はもちろん、お食事を用意する時間が取れない日などにご活用いただけます。

【カロリー・たんぱく調整食】

たんぱく・塩分・カリウム・リン・水分・カロリーを制限した、糖尿病から腎臓に負担がかかった方のためのお食事です。

  • ・カロリー・たんぱく調整食【お試しコース】:3,960円(660円/食)

【たんぱく調整食9g】

たんぱく質を抑え、野菜類のカリウムを減らしました。腎臓に負担をかけず、かつ高エネルギーのお食事です。

  • ・たんぱく調整食9g【お試しコース】:3,960円(660円/食)

【人工透析食(たんぱく調整食20g)】

粉飴、マクトンパウダー(中佐脂肪酸)を使用し、揚げ物や炒め物ばかりに偏らないよう工夫した高カロリー食です。

  • ・人工透析食(たんぱく調整食20g)【お試しコース】:3,960円(660円/食)
お弁当をお届けできる店舗を検索します
お届け先の郵便番号を入力してください。
お弁当をお届けできる店舗を検索します
お届け先の郵便番号を入力してください。
WEB限定 お弁当を注文された方全員にあんしん相談室からお茶プレゼント!! WEB限定 お弁当を注文された方全員にあんしん相談室からお茶プレゼント!!