大豆粉をとりいれて老けない体づくり

高齢者栄養に最適と話題の、小麦粉・米粉に続く“第3の粉”とも言われる大豆粉。 原料の大豆のたんぱく質は良質な植物性たんぱく質です。大豆をそのままダイレクトに粉にしたものが大豆粉です。

大豆粉の特長

大豆粉の魅力はたくさん!糖質は小麦粉と比べて約1 /4と低糖質です 。さらに不溶性の食物繊維は小麦粉の5倍。また、大豆は「畑のお肉」といわれるほど、良質なたんぱく質が豊富。必須アミノ酸のバランスを示すアミノ酸スコアは100です。
ビタミン、ミネラルも豊富で、特にビタミンB1は糖質代謝には欠かせない栄養素。ダイエット効果もアップします。消化吸収がよく、体内で利用されやすいことも特長です。

高齢者に必要な栄養素がたっぷり

高齢者栄養に嬉しいカルシウムが多く含まれています。カルシウムは、骨を作る重要な成分であり、さらに、筋肉の収縮や神経伝達にも関与しています。
鉄分も多く含まれ、体内の酸素供給に重要な働きをしています。
その他マグネシウム、亜鉛、マンガン、銅など体内で必要となるミネラルが含まれています。

老化の原因のひとつには活性酸素による酸化作用が関係していると言われており、抗酸化作用のある栄養素を摂ることで、老化防止につながると考えられています。抗酸化物質としてよく知られているビタミンEも多く含まれています。
レシチンは認知症予防で、大注目の栄養素。細胞膜や神経細胞の働きを支えます。ビタミンEと摂ると効果的です。
そのほか、大豆に含まれるオリゴ糖の大豆オリゴ糖も含みます。ラフィノース、スタキオースなどがあり、腸の中で善玉菌であるビフィズス菌のえさとなって、ビフィズス菌を増やし、便性改善につながります。

また、大豆イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンに似ている構造をしており、働きもエストロゲンに似ています。がん予防や骨粗しょう症予防に効果があるとされています。
大豆たんぱく質には、コレステロールを下げる、体脂肪を下げる、血圧が上昇するのを抑えるなどの生活習慣病予防のためにも積極的に摂取したいところです。

大豆粉の取り入れ方

大豆粉
高齢者は、食事をうまく摂取できないケースが多くあります。大豆粉は低栄養、嚥下障害など栄養状態が不充分な方のエネルギー、たんぱく質補給として最適です。
最近は加熱の必要がなく、そのまま食べられる大豆粉も発売されていて、かけるだけいろいろな料理に使え、高齢者に不足しがちで必要な栄養素を手軽に摂取できます。

朝食にサッとおすすめ大豆粉の効果

朝食に大豆粉を摂ると「セカンドミール効果」も期待できます。
1日のうち最初に取った食事が、それ以降の血糖値に影響を及ぼすというものですが、大豆を食べると昼過ぎまで血糖値が上がりにくいという研究結果が出ています。
太りやすい人やダイエット中の人にオススメです。大豆は胃や腸の中で膨れるので腹持ちが良く、食べ応えもあるので満足感が得られ、食べ過ぎも防げます。

そのまま水に大豆粉

水に大豆粉
水:150ml
大豆粉:大さじ2~3杯
水に簡単に溶け、なめらかな食感のペーストになります。水に溶かせばそのまま豆乳になります。

ココアに大豆粉

ココアに大豆粉
ココア:1杯
大豆粉:大さじ1杯
鉄分や亜鉛が豊富なココアに、大豆粉をいれて。まろやかでコクがでるのも嬉しい、ホットでもアイスでも。

ヨーグルトに大豆粉

ヨーグルトに大豆粉
ヨーグルトや豆乳ヨーグルト:150g
大豆粉:大さじ1杯
そのままより、腹持ちがグンとあがります。栄養価もアップ!

少量をコンスタントに摂るのがおすすめ

一回の食事で大量に大豆を食べるより、少量をコンスタントに摂るのがおすすめです。
特に大豆イソフラボンの女性ホルモン様効果を期待するなら、6時間から8時間おきがいいでしょう。午前と午後2回食べるだけでも血中の大豆イソフラボン濃度が安定します10時のおやつ3時のおやつと入れてはいかがでしょうか。

まぜるだけ!大豆粉で簡単デザート

大豆粉でデザート
大豆粉と水を1:1に溶き、お好みで黒みつをトッピングすれば甘いデザートに。

もちろん!大豆粉を料理にも

大豆粉を料理に使用
大豆粉とマヨネーズを1:1.5くらいで混ぜれば、酸味の少ない簡単タルタルソース風になります。サラダや魚料理のトッピング、お弁当の調味料にも最適です。

まとめ

低栄養や嚥下障害がある方には、たんぱく質の補給に乳製品がよく利用されています。
しかし高齢者は好まないケースも多く、ペースト食や乳たんぱく質強化食品を受けつけないケースもあります。そんな場合には日本人と大豆は昔から馴染み深い食品であり、高齢者の方も好まれる方が多いので取り入れやすいです。ぜひ試してみてください。

監修

管理栄養士 麻生れいみ

大手出版会社の編集・ライターを経て、服部栄養専門学校栄養士科卒業。企業の特定保健指導・栄養相談を務める傍ら、病院の臨床研究において栄養療法を監修。医療と予防医学、栄養学を深く結びつける役割を担うべく、料理研究を行う。ダイエット指導においては、自らもやせた経験を基に、これまで約6000人以上に指導。その他、飲食店メニュー開発、調理指導、フードコーディネート、講演等、活動は多岐にわたる。著書に『作りおきでやせぐせがつく糖質オフバイブル』(主婦の友社)、『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖』(講談社)、『免疫栄養ケトン食でがんに勝つレシピ』(光文社)など多数。

出版書籍のご紹介

【「ごはん」は最後に食べなさい】

  • 「麻生式ロカボダイエット」で、テレビでも話題の管理栄養士・麻生れいみさんの最新刊
  • 「デニッシュより、クロワッサン」「ショートケーキより、バニラアイス」など、血糖値をあげない食べ方を分かりやすい比較で紹介しています。
  • ・単行本(ソフトカバー): 144ページ
  • ・出版社: マガジンハウス (2018/11/22)
 

【ボケないレシピ】

  • 「麻生式ロカボダイエット」で、テレビでも話題の管理栄養士・麻生れいみさんの最新刊
  • 今日の食事が、明日の脳を作る!!食生活に気を付ければ、認知症は遠ざけられる!脳の血管を守り、修復するための栄養成分を多く含んだ食材&調理法を紹介。
  • ・単行本(ソフトカバー): 128ページ
  • ・出版社: 光文社 (2018/10/17)
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