具沢山の呉汁風『大豆粉味噌汁』
今回紹介するのは「大豆粉味噌汁」のレシピ。大豆をすりつぶしたペーストを呉(ご)といい、味噌汁に入れたものを呉汁といいます。日本に伝わる郷土料理で、大豆が出回る秋から冬が旬の味噌汁です。
地域ごとにさまざまな具材や旬の野菜が豊富に入った呉汁は栄養価が高く、体があたたまるので昔から親しまれています。前回、「大豆粉をつかって老けない体づくり」でご紹介した、そのまま使える大豆粉をつかって、簡単に具沢山の呉汁風、大豆粉味噌汁をつくりましょう。
『大豆粉味噌汁』の栄養成分と効果
大豆粉味噌汁の健康効果
大豆のたんぱく質は、植物性の良質のたんぱく質です。たんぱく質は体の材料になる栄養素。加齢とともに低下する筋肉を維持するためにも、年齢に関わらず摂取しなければならない栄養素です。大豆のたんぱく質には血中脂質、コレステロールの低下作用もあり、肥満の改善効果などの生理機能があるといわれています。
- 〔汁もの〕
- ・腸内環境改善
- ・動脈硬化予防
- ・メタボ予防
- ・アンチエイジング
- ・がん予防
- ・骨粗しょう症予防
- ・低栄養(フレイユ)予防
- ・サルコペニア予防
栄養成分(一人分)
- ・エネルギー:180kcal
- ・たんぱく質:12.7g
- ・脂質:7.2g
- ・糖質:11.6g
- ・食物繊維:6.4g
- ・塩分:2.9g
『大豆粉味噌汁』のレシピ
材料【二人分】
- ・小松菜:3株(60g)
- ・まいたけ:1/2パック(40g)
- ・油揚げ:1枚
- ・大根:3cm(120g)
- ・人参:1/2本(80g)
- ・長ねぎ:1/3本 30g
- ・大豆粉:大さじ2
- ・味噌:大さじ2
- ・だし汁:400ml
作り方/調理時間約20分
- 1.油揚げは熱湯(分量外、適量)を回しかけて油抜きをして、半分に切ってから縦1cm幅に切る。
- 2.大根は皮をむき5mm幅にいちょう切り、人参は皮をむき5mm幅に半月切りにする。まいたけは、ほぐしておく。小松菜は2cm幅に切る。
- 3.長ねぎは斜め5mm幅に切る。
- 4.だし汁に1.2の食材を入れて煮立ったらみそを溶かし、長ねぎと大豆粉を入れて出来上がり。
いつもの味噌汁に、そのままお好みの量の大豆粉を入れるだけでもたんぱく質やエネルギー強化がはかれます。高齢者には乳製品と比べて抵抗の少ない嗜好で、栄養強化をすることが出来ます。簡単ですので、とりいれてみてはいかがでしょうか。
まとめ
低栄養や嚥下障害がある方には、たんぱく質の補給に乳製品がよく利用されています。 しかし高齢者は好まないケースも多く、ペースト食や乳たんぱく質強化食品を受けつけないケースもあります。そんな場合には日本人と大豆は昔から馴染み深い食品であり、高齢者の方も好まれる方が多いので取り入れやすいです。ぜひ試してみてください。監修
管理栄養士 麻生れいみ
- 管理栄養士・低糖質(ローカーボ)料理研究家・機能性食品研究家・機能性料理研究家・高齢者栄養研究家。日本栄養・食糧学会、日本静脈経腸栄養学会、日本抗加齢医学会会員、食育栄養インストラクター、「食から健康に協会」代表。
- ・管理栄養士 麻生れいみオフィシャルブログ
- ・食から健康に協会
大手出版会社の編集・ライターを経て、服部栄養専門学校栄養士科卒業。企業の特定保健指導・栄養相談を務める傍ら、病院の臨床研究において栄養療法を監修。医療と予防医学、栄養学を深く結びつける役割を担うべく、料理研究を行う。ダイエット指導においては、自らもやせた経験を基に、これまで約6000人以上に指導。その他、飲食店メニュー開発、調理指導、フードコーディネート、講演等、活動は多岐にわたる。著書に『作りおきでやせぐせがつく糖質オフバイブル』(主婦の友社)、『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『脂肪と疲労をためるジェットコースター血糖の恐怖』(講談社)、『免疫栄養ケトン食でがんに勝つレシピ』(光文社)など多数。
出版書籍のご紹介
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- ・出版社: 光文社 (2018/10/17)